第一:進化の法則

魂の目的は、果てしなく永遠に進化し続けること。
何において進化するのか?
 愛と叡智において。
 愛なくして進化はない。愛なくして叡智はない。愛なくして幸福はない。
進化は、各人の意志と努力にかかっている。
霊的世界(概略)
*生まれる以前には何があるのですか。
 死んだ後と同じ、「生」だ。物質界に縛られない生の期間と、赤ん坊に転生して物質界に戻ってくる期間とを、交互にくりかえしている。
*死んだ後はどうなるのですか。
 魂は肉体を離れて、元いた霊的世界へ帰り、物質に縛られることなく生き続ける。
 言い換えれば、霊界から来た魂は、生まれたばかりの赤ん坊として転生して物質界と繋がり、肉体の死を迎えるまで物理的に生きる期間を過ごす。死の瞬間に肉体との絆は切れて、霊界に戻る。
*正確にはどこに行くのですか。
 どの魂も肉体を捨てると、各自の進歩状況に応じた次元の霊界に行くことになる。それは、生存中にどれだけ「愛の法則」に見合う行為をしたかで決まる。
 波動レベルは、魂の進化状態がエネルギー次元に反映されることだ。
 高振動の波動は、愛の能力が高く、エゴを脱却できた進化した魂のエネルギー体のものだ。低周波の波動は、まだ我欲で行動している進歩のみられない魂のものだ。
 どの魂も肉体を離れた後は、自己の波動レベルに相当する次元に移行する。  
 肉体に制限されて全体を捉えられない者に霊的世界を描写するのは、生まれつき眼が見えない者に色とはどういうものかを説明するようなものだ。
 霊界は実体があり、魂の本当の故郷で、常に存在し今後も存在し続ける触知可能な世界であり、始まりと終わりのある物質界と違って、破壊されることがない。  
*実体のあるものなら、どうして見ることができないのですか。
 見えないからといって、存在しないことにはならない。肉体を持っている時に知覚できるのは、物理的感覚で捉えられることに限定される。
 たとえば、見ることのできる光の範囲は虹の七色に限定され、下限の赤色から上限は紫色までの周波数に限られる。
  霊界は君たちが知覚できない周波域内に存在していて、この領域の中にも高低まちまちの波長がある。
 物質とはエネルギーが凝縮された形態に過ぎず、原子よりも小さな粒子に分解でき、分解によって一部が光に変化することが分かった。光と物質が大きく異なる性質を持つとは言え、両者の違いは本質的なものではなく、構造と凝縮度合いの違いによる。
 水に起こることをイメージするといい。構成要素が変わらないにも関わらず、微粒子の動き具合によって、固体(氷)、液体、気体(水蒸気)と、大変異なる性質を見せるだろう。
 霊的な世界と物質界との間には、中間的な階層が存在している。一番希薄なものから濃密なものへと、霊界・メンタル界・アストラル(エネルギー)界・物質(物理)界にまとめられる。
*「アストラル界」と「霊界」の違いはなんですか。
 霊界というのは、全てが生まれ出る次元であり破壊されることはないが、アストラル界は、霊界がエネルギー次元に具現化したもので、物質界ほどではないにしろ、「生命の本質」はかなり濃縮されている。
 「霊界」という言葉を、「物質界」の対比語として捉え難い三つの精妙な世界(霊界・メンタル界・アストラル界)をまとめて指すために使用することがあるが、「アストラル界」は、物質界に近い見えない世界で、より具体的だ。 
 どの惑星もエネルギー的に対応するアストラル球体と繋がっている。
 アストラル界には密度の異なる色々な波動層があるが、物理的な惑星の表面に近い層が最も濃密で、繊細になるほど表面からは遠ざかる。より精妙な層の自然の方が美しく完全だが、どれもに谷や山や河があり、動植物もいる。 
 アストラル惑星は、生命に溢れ、地球と繋がりのある霊魂や転生していない様々な命の故郷だ。
 物質界で生まれる大多数の者の源点であり、死ぬ者たちの目的地だ。魂は肉体を離れると霊界に戻るが、通常は自分の霊性に応じたエネルギーレベルに見合う、アストラル惑星内の波動レベルに移行する。  
*その世界や、死後に行くレベルが知りたいです。
 魂が進化していくと自己の波動を高め、新しいレベルに見合った振動領域へと上昇していく。
 異なる波動レベルを、振動が高まり密度が薄くなっていく順番に、アストラル下層・中層・上層に分類できる。
 アストラル上層の霊魂たちは、魂の目的が何であるかを完全に自覚しており、意識的な進化の段階にいるて、他の魂の進歩を手助けすることに注力する。 
 下層には、霊性進化の乏しい霊魂がいる。
 中層には、中間的な進歩段階で、転生している魂の大半は、肉体を捨てた後にここに行くことになる。
*アストラル下層界は地獄、上層界は天国、そして、中間層は煉獄に匹敵するのではないですか。
 地獄、煉獄、天国などの概念こそ、私が話している霊的な実相が大いに歪められたイメージであり、実体と似ている点はほとんどない。
 アストラル下層の全ての住人が「悪者」とは限らないし、「苦しむ」訳でもない。
 「悪者」という定義も不完全なものだ。知力のみにおいては進歩したが愛に関してはほとんど成長していない、怠惰な魂、と呼んだ方が良かろう。
 宇宙には、最も原始的なものから最も進化したものに至るまで、全ての存在にふさわしい場所があり、感情の学習の初歩段階にいる者の故郷が、アストラル下層だ。
 常に悪に従事する霊魂などいないし、サタンにつきものとされる全能な破壊力を持つ者など、なおさらだ。
 アストラル下部に住む霊魂は、感情面でほとんど進歩していない。それは、彼らが幼い魂だったり、感情を余り成長させることができなかったからだ。 我欲にまみれて幸せを知らない彼らは不幸なのだ。
*魂は、肉体から解放されると思考が赴く場所に移動できるのですよね。
 そうだが、自分自身の振動レベルと同調できる範囲内でだ。
 高次元の魂ほど自由に動き回ることができ、不快感はあるものの下のレベルに降りることができる。
 魂は自己の波動レベルを高めない限り、自分より上のレベルに行くことができない。違うレベル間での魂の交流は、常に、より進歩した者が低い域に降りることで成り立つ。
 区分けは急激なものではなく緩やかなもので、大気の濃度が地表を離れるにつれて薄くなっていくのと同じだ。  
進化の構図(概略)
*物理的生への誕生が始まりでないとするのなら、魂の始まりは何ですか。
 魂がいつ創造されるのかは分からない。「生命の火花」となる「魂の素」が創られる。
 「生命の火花」は、その後何百万年にもわたって、自己の進化レベルに見合う物質形態に結びつく経験を通して改善してゆくプロセスを体験する。
   充分に進化してずっと高度なものになると、それを魂と呼ぶ。魂は、体という物質形態に結びついて、その経験から学んでゆく。原初の段階では「魂の素」は、より単純な物質形態に結びつく。
*前世では動物だったこともあり、もっと遡れば石に生まれたこともあるのですか。
 その段階では、「生命の火花」が独立した魂だとも、石が鉱物界で独自性を持つとも考えられないので、魂が石に転生していたというのは正確ではない。石を割ってしまったとしたら、「生命の火花」は分割されてしまうだろうか?
 しかし、犬の個別性の度合いは遥かに進んだものなので、「魂の原型」が犬に転生している、と言うことはできる。
*連続的な転生プログラムで、何を成し遂げるのですか。
 魂の存在が、知識においても感情においても進歩し、叡智と愛において成長することだ。
 段階的な進化を通して到達できる限界の上限は、神の能力だ。だが神の能力は無限なので、限界はない。それは、絶え間ない永遠の進化のプロセスだ。
*初期の「生命の火花」や鉱物・植物・動物界での転生の時期に、学ばなくてはならないことは何でしょう。
 進化の初期的な段階の魂が、赤ん坊のように自分自身の存在すら自覚できなくとも、学習が妨げられることはない。学んだ事は永久に記憶されるので、無自覚ではあるものの、新しい転生を始める時には、それまでの前世と転生間の期間との総体から得られた全ての知識を携えるので、ゼロからのスタートとはならない。
 物理次元での進化の過程は霊界側から誘導されたもので、進化する魂が、向上する能力を発展させるためにふさわしい物理的な受け皿を見出せるようにする。魂の成長には、最も単純なものから最も進化したものまで、物質界の全ての形態を体験する必要があるからだ。
*魂が進化してゆくにつれて、下等な種に転生する「魂の原型」が少なくなることはないですか。そのような種はどうなるのですか。
 魂を創造する工程は決して止むことがないので、常に様々な進化段階のものが存在する。
 同時期に同じ進化の飛躍を遂げる存在が大勢いれば、ある時期に用のない種が恐竜のように絶滅したり、進化した新種が増殖したりする要因になるかもしれない。
 魂は進化するに従って、さらに進化した物質的な体に転生する必要があるのだが、自分の能力からかけ離れたものでは、その状況が手に負えなくなる。
*人間の魂は動物に生まれ変わりますか。
 それは進化を後戻りさせることになるので、人間から動物への転生は不可能だ。進化が停滞することはあるが、すでに乗り越えた進化段階に逆行したり後退したりすることはない。
*誰もが動物だったことがあるのだとしたら、高等哺乳類への行いを問題視します。
 その通りだ。彼らは君たちの弟分なので、より大きな配慮や尊重に値する。しかし大半の人は、人間の生命や権利すらも尊重していないので、見下しているものを尊重するように期待するのは難しい。
 霊的に進歩してゆくにつれ菜食主義になり、動物の権利が尊重されるようになる。君たちの世界のように、動物を檻に閉じ込めたり、虐待したり殺したりもしない。
*魂が特定の種での転生を止めて、さらに進化した種に生まれ変わるのは、何によるのですか。
 魂がその期間に遂げた進歩による。同等レベルの種に転生しながら充分学び取らない限り、直ぐ上の段階の種に移行できないのだ。進歩が速いものが、一段上の種に転生できるのだ。
*僕たちが、肉体的に人間の種の能力を超えて進化したらどうなるのですか。
 君たちはまだ身体器官の潜在能力をその四分の一も使っていないので、身体が増大する能力を支え切れないほど古くなったというには早過ぎる。
 人間という段階は、魂の進化の終着どころではないのだ。現在の地球人のレベルでさえ、魂的にも肉体的にも、進歩したレベルとは言い難い。
人間の構成形態(概略)
*人間は肉体と魂とで成り立っていて、魂に知能や感受性や意識や意志などの能力があるのですよね。
 実際にはより複雑なものだ。「生命の本質」または「魂の素」は四つの異なる状態に濃縮されて、霊界・メンタル界・アストラル界・物質界を形成すると言っただろう。
 人間もこれらの性質を持っていて、相互に関与し合う四つの体から成り立っている。振動の低い順から、肉体、そしてアストラル(エネルギー)体、メンタル体、霊体となる。
 物的な肉体は、アストラル体の構造で決定された型やタイプを基に成り立っている。アストラル体は、メンタル体を構成した型が基になっており、メンタル体は、霊体が示した型に基づいている。
*アストラル体とは何ですか。
 外見は身体に似ているが、光り輝いていて半透明である。肉体の上に被さって密接に結びついているので、体組織の細胞の一つ一つに浸透し、必要な生命エネルギーを供給する。ガスの微粒子が生命エネルギーを取り込み波動を高めて、振動数を弱めながら肉体に伝達するのだ。
 アストラル体は7つの層から構成されていて、その各々が異なる周波域で振動しているので個別の色と関連づけられ、肉体のそれぞれの機能と関係している。
 身体に生命エネルギーを供給する電気系綱に似ており、無数のケーブルや電線で構成されている。これらは、特定箇所で経脈と呼ばれる束にまとまって、ここを大きなエネルギーの流れが通過する。エネルギーの入り口となる主要な中枢はチャクラと呼ばれるが、それらは七つで、脊髄に沿って存在する。チャクラの各々は、アストラル体の各層と身体との繋ぎ目に当たる。
*メンタル体と霊体とは何ですか
 重要なのは、メンタル体が思考の拠点であり、その一方で、霊体は意識や意志や感情の拠点であるということだ。
人間の転生とそれが霊性進化に果たす役割(概略)
*霊性進化における輪廻転生の目的とは何ですか。
 肉体化する一回一回が特定の課程を評定する機会で、合格すれば次の課程へと進め、霊的次元で新たな教えを学び始める。魂の準備が整い新たな知識が身につくと、実践を通してそれを自分のものにしようと、再び肉体に宿る。
*なぜ物質界で、何度も生きる必要があるのですか。
 進化途上の魂も生徒であり、必要とされ習いたいと思う全てのことを学ぶには、一度以上の人生が必要となるのだ。
 君たちの惑星は、小学校のようなものだ。全て学習し終えた時に、さらに高度な教育を施す別の学校に移れるのだ。それまでは、地球または同等レベルの世界で、進化し続ける。
*過去生を、どうして忘れる必要があるのですか。
 現在の人生の目的に集中するには、自由意志で行動する妨げとなる自他の記憶をなくして、過去の行為に言動が制限されないようにする必要がある。
*進化の法則と矛盾します。毎回ゼロからのスタートとなりませんか。
 具体的な思い出は忘れてしまうが、霊的に学習した事は忘れない。肉体上の記憶は確かにゼロからのスタートとなるが、霊的な記憶はそうならず、学んだ全てを記録する。
 前世の記憶があると、進歩の少ない魂は、情報過多で発展が妨げられる怖れがある。 過去生で殺人を犯し、本人も他の魂もそれを覚えているような状況では、過去に烙印を押されてしまう。
 過去生を忘却して転生すれば、魂が証人保護プログラムで守られるように、新しいアイデンティティーを獲得できる。
*生きている間は、過去生を思い出せないのですか。
 思い出せない訳ではない。自発的に思い出す人たちもいるし、退行催眠術によって詳細を思い出せる人たちもいる。
 しかし、過去の事が人を愛せない口実にされないように、充分に進歩した魂が大多数生まれ変わる世界にならない限り、意識的な記憶を持つことは無理であろう。
*輪廻転生を信じる宗教の方がいいとは思えません。ヒンズー教は、不平等を正当化するために利用されています。
 魂を進化させるのは内面的な成長であって外面的な知識でないことを知る、いい見本だろう。我欲を正当化するために、輪廻転生の意味づけを変えてしまったのだ。
 カースト制度を正当化するヒンズー教徒は、魂の直近の過去も知らずに、不可触民は前世で悪行をしたと想定し、その人を助ける代わりに、その人生をできる限り困難なものにするためにカースト制を利用すして、踏みつけるのだ。不平等を正当化するのは、我欲に根ざした嘆かわしい結論だ!
霊界との交信(概略)
*魂の進化には、転生を自覚していた方がよくありませんか。
 進化は、その魂自身が本当にそれを決断した時にのみ、本物となる。
 記憶を失くして監督されている確証もないまま物質界に転生するのは、何の制約も受けずに自由に行動できるためで、自分自身でしたいことを決めるためだ。
 真相を掘り下げたいと心から願う者は、必要な答えや霊的な援助を得るであろう。君は、本質的な疑問を自問し始め、心から探し求めたので、その答えを受け取りつつある。だが、大抵の人は違う方向を見ていたいのだ。
*どのようにして答えを得るのですか。
 「魂の法則」は魂に刻まれているので、自分自身を掘り下げようと奮闘すれば、表面的には隠れている霊的な真相が分かる。
 魂には、偽物から本物を見極める力がある。しかし真相を知るには、自分で努力してそう決意しなければならない。
 魂は見捨てられてはおらず、ガイド役の霊たちが常に助けてくれているが、多くの怖れやタブーがあり、自分の先入観や思い込みと折り合いがつかない回答を認めようとしないので、霊界の同胞はなかなか支援できずにいるのだ。 
*助けてもらうにはどうしたらいいでしょう。
 心からの願いをテレパシーで霊界に送って待てばいい。
 指導霊たちは、メッセージを受け取って対処するためにいる。心から誠実に、霊的進歩を達成したいという思いで頼むのであれば、返答が得られるだろうかと疑う必要はない。
  支援が明確でないとしたら、自由意志に干渉しないように、非常に精妙な方法で与えられるからだ。魂が本当に必要としていて、受け入れ態勢がある時にだけ、手助けされる。
 ガイド役の魂は、良心のささやきを介して、頭の中で君たちに話しかける。援助を受けるには、それが可能だと確信し、良心のささやきがもたらす返答に耳を貸さなければならない。
 睡眠中にも援助を受けている。眠っている間、魂は物理次元を離れて霊的次元に行く。そしてそこで諸問題を解決するために手を貸してもらい、頑張る気力を貰う。
 夢には、覚醒状態では理解しづらい事柄を明確にしてくれる霊的な援助が、暗号化されて含まれている。
 暗号で示唆されるのは、自由意志を侵さず、魂自身に自己発展の努力をさせるためだ。解答を直接あげてしまったら、自力で霊的な試練を解決しようとしないので、進歩がない。
*霊媒とは何ですか。
 霊媒とはチャンネルを意味する。他の人と比べて、より直接かつ明瞭に霊界と交信できる人で、一般人が普通の電話回線しか持っていないとするなら、インターネットの高速回線ADSLを持っているようなものだ。
 霊媒体質は、他者を助けること速く進化が遂げられるように、必要とされる魂に与えられるが、一旦生まれ変わると大半の者が力を持たない方が良かったと思ったり、個人的な利益に力を使用しようとするのだ。
 交信できる範囲は霊界全般となるが、様々な進化段階にいる霊がいて、良い影響も悪い影響も受ける。チャンネルをどのように使用したいかによって、高次あるいは低次の霊の影響を呼び寄せる。
 肉体を持った者は全て霊魂からの影響や助言を受けるが、それには低級霊も含まれている。だが、彼らを甘んじて受けない限り関与されることはない。低波長の存在は、自分が波動を下げた時にだけ同調してくる。
*霊媒力は余り評判がよくありません。
 一つには、隠れた私欲を満たすために低級霊を引き付けて霊界との交信を利用しようとした者などが、悪い手本となったからだ。
 また、地上の権力者にとっては媒力が発達してしまうと不都合だったので、あらゆる手段で弾圧され蔑まれたのだ。霊界からの知識によって人類が覚醒してしまい、霊的な真相や人生の真の目的を自覚してしまうと、私益のために人類を騙し操り搾取し続けてきた全ての影響力を失うからだ。
 全ての人間のチャンネルが開いていたとしたら、他者の媒体として転生する意味もないが、この世の多くの者は疑念や怖れのせいか、自分の繋がりを作動させるのが非常に難しく、必要とする援助を受けられないでいる。そこで霊界は、進化上必要なメッセージを伝えるという明確な使命を担って生まれて来た特定の魂を、代弁者として利用する。
*交信相手がどちら側の者かは、どう見分けるのですか。
 メッセージの質を吟味することが、相手の能力を把握する一番いい方法だ。
 心に届き愛を育むために役立つ善いメッセージなら、善良な霊からのものに疑いはない。
 メッセージによって我欲の感情が引き起こされるのなら、どんなに偉大な名を語ったとしても、善い意図など持たないと考えて間違いない。
 霊媒であろうとなかろうと、各人の思考や行為の近似性によって、どういうレベルの霊魂の影響を招くのかが決まるのだ。どの道を選ぶかは自分次第だ。
 「愛の法則」に従って感じ、考え、行動するようになればなるほど、高次の霊の影響を引き付けるようになり、低級霊に嫌がらせをされなくなる。
転生のプロセス(概略)
*魂はいつ身体に入るのですか。
 受胎すると、魂は受精卵と結びつき、肉体との絆は、魂が肉体から分離する時まで切れることがない。
*努力しても子どもの生まれない両親もいます。
 人間はこの世に魂がやって来るのを、妨げたり遅らせたりはできるが、霊界で予定されていなかったり、霊的基準に照らして妥当だと判断されなければ、魂が来るよう強いることはできないのだ。
*妊娠中絶に賛成している人もいますが。
 問題の焦点は、形成中の命が細胞の集合体から子どもと見なされる境界を越えるのはいつか、ということのようだ。胎芽が、細胞の集まりから子どもだと判断される境界を越えるのは、 十日後か、一月か、三ヶ月か、五ヶ月か?
 中絶賛成派は、人間の命は誕生をもって始まり死によって終わるとする主義に基づいており、形成中の存在をいつから人間だと見なし始めればいいのか分かっていない。
 霊的観点から見れば、「魂の素」がなければ生命はあり得ないので、注目すべきは肉体の発育ではなく、魂がいつ結びついたかで、それが命の始まりであり、それは受胎の時点なのだ。
*中絶が容認されるケースはないのですか。
 母親に死ぬリスクがあったり、強姦の結果の場合は、容認できる。
 しかし、胎児が何らかの先天性の病を持って生まれてくる場合は、霊的観点からは擁護できない。
 物質主義的な視点では、先天性の病を持つ人の人生は無駄であり、苦しみには意味がないと思われているが、霊界では別の展望で物事を見るのだ。不完全な肉体の奥に、健全な魂がいるのだ。魂が力量に見合う道具を持たないために完全に自己表現できなくても、その体験から学べない訳でもない。
 病気やその他の苦痛を伴う状況を予防しようと尽力することは、常に肯定できる。病気を防ぐ行為が非難されるのではなく、命に反する行為が非難される。
*男性として生まれた魂が次に女性に生まれ変わることや、その逆も可能ですか。
 性別とは、物質界で顕現する必要性から生じるものだ。霊的な学びの必要性によって、同じ魂が一つの人生では男性であり、次には女性になることがある。
他世界での生(概略)
*どうして、地球外の文明が存在するという確固たる証拠がないのですか。
 進化レベルが君たち以下の文明では、必要な科学技術の手段を持ち得ていない。
 また、より進化した人類は、交流する能力があったとしても干渉しないように心がけて、もっと精妙な方法で関与している。
 よその世界からコンタクトがあった証拠は、大変古い時代から数多く存在し、多くの聖典に記載されている。現在でも、今の君たちの科学技術の成果を大幅に凌駕する移動能力を持つ宇宙船の目撃例は無数にある。支配権を失う恐れからどの政府も隠そうとしているが、人びとの証言も無数に存在する。
*技術面では進化しているのに、霊性が進歩していない文明もありますか。
 存在するが「愛の法則」に従っていなければ、科学技術を内紛や近隣の文明に対して悪用して、結局は自己破滅してしまう。愛と自由意志の尊重を基盤に築かれた文明だけが永続するので、結局は、霊的に進化した文明の方が科学技術面でも進歩している。
*自己破滅してしまった文明の魂は、どうなりますか。
 魂は不死だから、霊的次元で生き続ける。その惑星が完全に破壊されてしまった場合は、転生が可能となる自分の星に似た別の惑星のアストラル次元に移転させられる。
 自己の進化レベル以上の惑星には転生できないが、ある惑星から別の惑星への魂の移行は起こる。
 自分よりも後進的な惑星へ行くなら、波動対応の問題が生じる。魂の振動レベルがずっと高い場合には、調整は実質的に不可能だ。
*破壊されなかった惑星出身の魂は、どんな目的で別の惑星に転生するのですか。
 進化した魂は、自分より進化の遅い惑星に転生して、そこの魂の霊的成長を促進することができる。
 自分のレベルに合うもっと進化した次元に転生することもある。
 また、特別な時期には特定の惑星で、進化の工程を速められるような恵まれた環境が整えられる。ある惑星がこのような状況におかれている時には、同等な進化レベルにある沢山の魂が魅力を感じ、それを体験して霊的成長に役立てようと、その星への転生を希望する。
 君たちの惑星は、レベル変化をする可能性に近づいている。充分な数の魂が、魂の目的や魂が不死であることや、皆が兄弟であることを自覚し、愛を学びこの世の諸悪の根源である我欲を放棄して、霊的に進化するために転生するのだと気づけるなら、飛躍を実現させられるかもしれない。
 しかし、世界を操る権力者のように我欲を捨てたがらない者が大勢いるので、進化した魂による改革の試みを全力を挙げて阻止しようとするだろう。
 各々の魂は、愛のために戦うのか、それともエゴのために戦うのかを決断すべきだ。
 熾烈な戦いは無期限には続かない。最終的には二つのグループの分離が必要となろう。二つのうちのどちらかのグループが、自己の進化レベルの条件に見合った別の惑星に生まれ変わるために、立ち去らなくてはならないということを意味する。
*どれが去るグループでどれが残るグループですか。
 進化できた魂の数が充分でなければ、惑星全体での進化の飛躍は遂げられない。惑星は現在の振動レベルを保ったまま飛躍を遂げなかった魂を留め、高いレベルの惑星に移されるのは飛躍を遂げた者となろう。
 反対に、進化できた魂の数が充分なら、惑星自体が躍進を遂げるだろう。その場合は、進化を遂げた者が地球に残ることになり、進化できなかった者が別の惑星に移転させられて、そこで生まれ変わるのだ。
*飛躍ができなければ、惑星が霊的に停滞することになるのでしょうか。
 何千年か経てば、別の似たようなチャンスが巡ってくる。
 過去にも、このような集団的な進歩のチャンスが幾つかあった。最後の時には、進化を遂げたのが少数だったために別の惑星に移住させられ、地球は進化を成し遂げられなかった存在の住み家となった。同じような状況をたどっていた他の惑星は、その変動を利用して惑星間の大移動を行った。地球は、それぞれの惑星で進化の跳躍ができなかった人類の避難所のようになったのだ。
 宇宙の多くの生命形態は地球のものと大変似通っているので、共存することが可能なのだ。
 良く観察すると多くの文化に、地球外の星々からやって来た人種が起源だとする、先祖由来の伝承が存在している。
*進化の大飛躍の素晴らしい未来が知りたいです。
 地球は今、霊的覚醒の時代を生きている。覚醒を願う魂が全員目覚れば、物事は急速に変わるだろう。
 進化した文明は個人及び集団の霊性進化の工程を自覚しているので、全力で個人や全体の霊的進歩に務めている。全ての規則は「魂の法則」に感化されたものだ。
 自治体はあるものの、独立した政府を持った国家や民族という区分は存在しない。
 中央政府は生産手段の管理と運営をする。一部だけを優遇する利己心がないので、民間企業は存在しない。消費を煽る必要性もない。
 お金そのものは存在しないので、投機的金融事業を通して利潤を追求する活動はなく、インフレーションも通貨の切下げ・高騰もなく、経済は安定している。
 準備能力が優れているので、特定の原料の依存から脱却している。環境をとても大事にし、再生可能エネルギーが利用される。
 食糧・住居・教育・仕事といった最低限の権利は、誰にでも権利がある。飢えも「ホームレス」も、ローン・貧困・失業・未就学も存在しない。
 大多数は公益のための研究に従事し、生活レベルを改善させて個人と集団の霊性進化を促進させようとする。
 負担となる労働は完全に自動化されており、一日の労働時間は短いがずっと生産的だ。必要とされるものだけが生産され、各人が相応分を取る。
 社会主義が本物となり機能するためは精神面でもそうする必要がある。これらの世界では「精神的社会主義」と呼べる生き方をしている。
 政府のシステムは適切に定義をすることができない。様々な分野の代表者からなる色々な審議会があって、その中での理事の投票によって調整役を決める。
 人びとは、政府が最も賢く愛情深い人びとの手中にあると知っているので、この形態に合意している。
 統治者には、支配したり抑圧したり権力を濫用する意思などなく、役職に就いても何の特別な恩典もないのだ。市民全体に影響を与えるような決定は、国民投票でなされる。
 誰もが参加できる訳ではないが、指導権はまさに、最も我欲がなく最も愛のレベルが高く、一番謙虚で智慧のある者たちに与えられる。
 君たちの世界は良心の呵責のない人が誰でも統治できるようになってしまっている。政治家層に蔓延する腐敗レベルを見る限り、同じ人を長い間権力に就かせておくのは好ましくないので、今のところは定期的な選出制度が一番だろう。